摩擦接合用高力六角ボルト/溶接ボルト/ねじ付き溶接スタッド
ネジ用語において、”(2)ねじ部品”の分類の中で、”(e)ボルト”に分類されている用語のうち、『摩擦接合用高力六角ボルト(まさつせつごうようこうりき−)』、『溶接ボルト』、『ねじ付き溶接スタッド』のJIS規格における定義その他について。
一般に用いるネジ(ねじ)の”ネジ基本”及び”ネジ部品(座金・ピン・リベットを含む)”に関する主な用語として、ねじ用語(JIS B 0101)において、”(2)ねじ部品”の分類の中で、”(e)ボルト”に分類されているネジ用語には、以下の、『摩擦接合用高力六角ボルト(まさつせつごうようこうりき−)』、『溶接ボルト』、『ねじ付き溶接スタッド』などの用語が定義されています。
ねじ用語(JIS B 0101)
⇒【(2)ねじ部品 > (e)ボルト 】
分類: ねじ用語 > (2)ねじ部品 > (e)ボルト
番号: 2522
用語: 摩擦接合用高力六角ボルト(まさつせつごうようこうりき−)
定義:
建築(鉄骨製ビルなど)及び土木(橋梁など)に用いられる引張強さが高い六角ボルト。
一般的には単に”高力ボルト”と呼ばれている。
JIS B 1186(※1) では、機械的性質による等級として、F8T 及び F10T を規定している。
対応英語(参考):
hexagon head bolt for high-strength structural bolting
分類: ねじ用語 > (2)ねじ部品 > (e)ボルト
番号: 2523
用語: 溶接ボルト(※2)
定義:
座面に突起部を設け、鋼板に溶接して用いるボルト(JIS B 1195 参照及び 付図2523)。
付図2523 溶接ボルト
対応英語(参考):
weld bolt
分類: ねじ用語 > (2)ねじ部品 > (e)ボルト
番号: 2524
用語: ねじ付き溶接スタッド
定義:
ほぼ有効径に等しい径の円筒部をもつ棒状のボルト。
円筒部の一端をアークスタッド溶接(※3)によって構造体に取り付けて用いる(JIS B 1197 参照及び 付図2524)。
付図2524 ねじ付き溶接スタッド
対応英語(参考):
(※1)
JIS B 1186 は以下のJIS規格になります。
JIS B 1186
摩擦接合用高力六角ボルト・六角ナット・平座金のセット
この規格では、主として鋼構造に使用する摩擦接合用高力六角ボルト・六角ナット・平座金のセットについて規定されています。
(※2)
溶接ボルトについては、以下のJIS規格があります。
JIS B 1195
溶接ボルト
この規格では、一般に用いる鋼製の溶接ボルトについて規定されています。
この規格で規定されているボルトは、頭部の座面側をプロジェクション溶接して用いるものであって、頂面側を溶接しているものは除かれます。
(※3)
アークスタッド溶接とは、ボルト・丸棒などの先端と母材との間にアークを発生させ、溶融池の中に押しつけて行う溶接のことで、単にスタッド溶接ともいいます。
アークスタッド溶接の関連図